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死の恐怖を味わいながら生まれ出た。

エドガー・アラン・ポーの小説「メールシュトレームの大渦」の様な状況だった。

死んだと思った瞬間、それが、生まれた瞬間だった。

生まれ出たばかりの私を見て、一人の大人が、「大変だ、こんなのが生まれてしまったら、俺たちは、もうおしまいだ」と叫んだ。

それを聞いた私は、「お前ら、何か悪い事でもしているのか?」と思った。

死に直面した極度の緊張から解放されて、私は、ぽかんと口を開けて、放心状態だった。

いわゆる、張りつめていた糸がプッツリと切れた、というやつだ。

もう二度と、あんな目には絶対に遭いたくない、と思った。

あ、そうそう、そう言えば、確か天才に生まれたはずなんだが。

そして、本当に天才に生まれたのか確かめようとしたが、ハッキリとした事は何もわからなかった。

手足が物凄いスピードで動くのではないか、と思って試してみたが、全然そんな事は無く、天才ってどこがどういう風になのか、という問題意識に目覚めた、というのだったと思う。

以来、私は、天才ってどこがどういう風になのか、という問題を追い続けている。

しかし、周りの大人の反応には、それらしいものが、ハッキリと含まれていた。

私が欲しいのは、そういうのではなくて、自分でカキーンと分かるようなハッキリした高能力だったが、そういうものは全く検出できなかった。

















最終編集日=2013年03月01日