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2014年01月21日(火曜日)
プロの消費者

数年前の春に青春18切符で日帰りの鉄道旅行をした時に、帰路瀬戸大橋を走っている鉄道の車内で、ジャン・クロード・バンダムに似た所のある外国人男性と向かい合って座った。
「似た所のある」と書いたのは、私が「似ていますね」と言ったら、「私はそんなに体格が良くありません」という風に謙遜され、その点についてはその通りだ、と思ったからだ。

その頃には私は、昨日までの記事で紹介して来た行動パターンをかなりやり込んでいたので、それから得られた教訓、という物を持っていた。

それは、プロの消費者、という発想だ。

私は、その外国人男性に話し掛けて、単なる挨拶の域を超えた世間話を少しだけした。
その時に私がその人に話し掛けたのは、色々な条件が同時に重なったからであり、それは珍しい事である。
相手が外国人でなかったら話し掛けなかっただろうし、向かい合って座らなかったら話し掛けなかっただろうし、相手が四国八十八箇所巡りの遍路の格好をしていなかったら、話し掛けなかっただろう。
また、その時の私の気まぐれ、という要素もあったので、今後、こうすれば宇田が話し掛けて来る、と思って行動しても、当てが外れるだろう、と思う。

私は、人と話をする時には、出来るだけ私の口からしか聞けない事を言う様に心掛けている。
それがワタシ流のもてなしである。
私の言う事に何か引っかかりを感じて不快だ、と感じる人が居るのは、そのせいだろう。
しかし、私が聞き慣れた事しか言わなければ相手は物足りなさを感じて軽くあしらわれたと感じるらしい、のも事実だ。
これは、私が私である以上は避けられない事である。
私は聞き慣れた事しか言えない人間ではない、という事実がある以上は、いくら私が聞き慣れた事しか言わなくても、相手にはその事が分かってしまうからだ。

幸い、その外国人男性は、私のそういう態度をプラスに評価してくれていた様であった。

その人と世間話をした際に、プロの消費者という発想につながる事を私は自分の意見として述べたが、その時には、プロの消費者という言葉が、喉まで出掛かったが発語されなかったので、私は何ら新しい事を言ってるわけではない、という風に相手には思われたのではないか、と思う。

昨日までの記事で紹介して来た行動パターンで何か月も動き続けると、自分の使っている工業製品等の消費財の各々について、事細かに、ここはこう成っていた方が便利だ、という気付きが、確信を持って得られる。

これは、1日だけモニターとして雇われて製品を試用するのでは、そこまでは気付かないだろう、と思われるような事だ。
また、長期継続使用しても、特に目的を決めてそれを徹底的に追及するのでなければ、製品に対して、こう成っていて欲しい、という風に、そこまでは思わないだろう。
長期間使用すると肩が凝る、などの発見は、1日だけのモニターでは得られないし、生活全体を統合しての目的が定まっていなければ、一つの製品と他の製品との相性の良さ、への口やかましい注文は、あまり出て来そうにない。

それは、自動車レースで得られた知見が普及車の設計に活かされる、という既存の習慣のごとくである。

そこで、現代社会においては、モニターを発展させたプロの消費者という職業が成立するのではないか、と思う様に成った。