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2012年01月13日(金)
透明貨幣の思考実験
お金は経済の実体には含まれない、お金は幻である、あるいは、お金は実体の影である、という私の思想を理解するためには、透明貨幣の思考実験を考えると良い。
私は、透明人間という言葉を文字って、透明貨幣という言葉を作ってみた。

透明貨幣の思考実験とは、現実の社会現象から、その現象が起こった後で、貨幣以外の部分はそのままに保って仮想的に貨幣のみ削除してみても、どこにも矛盾が生じない事、を確認する思考実験だ。
つまり、店に行ってもレジには貨幣が入っていない。
そして、客は店で商品を受け取りながら店員に「はい千円です」と言って貨幣を渡す動作をしているが手には何も持っていない。
それに対して店員は「はい確かに千円受け取りました」と言っているが何も受け取っていない。
こういう状況を想像してみよ、という事だ。
ジョンレノンのイマジンという歌の替え歌を作って「イマジン、ノー、マネー・・・」って歌ってる感じ。
貨幣を渡した
事にする、受け取った事にする、という風に考えるわけだ。

貨幣以外を削除した場合には、矛盾が出る。
例えば、現実の社会現象から、その現象が起こった後で、仮想的に食品を削除すると、そういう現象は生理学的に起こり得ない、と考えられる状況に成る。
食べてないのに食べた事にする、というのは、特定の個人が短時間だけ、だったら出来るかもしれないが、全ての人が何年も、というのは絶対に無理だ。
だから、この思考実験は、他の実体とは違う貨幣の特質を、浮き彫りにしている。
つまり貨幣は、ほとんど無くてもよい物、ほとんど無きに等しい物、なのだ。

しかし、それは、あくまで「ほとんど」であって「全く」ではない。
貨幣を削除しても人の心以外の部分には全く矛盾が生じないが、人の心には矛盾が生じる。
つまり、実際には相手を疑ったりするはずだから、人の心まで考慮に入れると、仮想的に考えた現象(人の心をそのままに保っている)は、起こり得ない現象に成っている。
そして、その矛盾は、人間の記憶力・計算力・正直さの不足に由来する。
人間のその性質の故に、現象が起こる前に貨幣を削除して成り行きに任せると、決して同じ現象は起こらないだろう。

貨幣は、やろうと思えば出来る(成り立つ)けれど、それ無しでは人がしない事を、する様に、人の心を導いている。
もし仮に人間の記憶力・計算力・正直さが無限大だったなら、貨幣無しでも現代社会は成り立つはずだ。