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審査員特別賞だったか。
シング、ハート、パフォーマンスの3項目について評価が行なわれ、僕は、ハートとパフォーマンスの2項目が満点で、シングの評点は秘密なのだそうだ。
ハートとパフォーマンスが満点なんて、ものすごく喜ばねばならないのに、喜びの言葉を述べるのを忘れた。
僕の、全身で歌う心の叫びスタイルのパフォーマンスが、どうも受けたらしい。
なにやら変わった動きをしている、みたいな。
いや、声を出すために体を使ってる、って一応理由はあるんだけどね。
そういう風に言っといた、声を正しく出すためです、って。
最も喜ぶべきはハートが評価された事だと思う。
ハートとシングとどっちの方が肝心か、という問題は、難しい。
シングが良くてもハートが無けりゃあ・・・、という面もあるけど、ハートが良くてもシングが下手なら恥って感じもする。
シングについては、当初僕は、フレーズや途中の出だしのタイミング等歌い間違えた部分ばかりを気にしていたが、ことによると、もっと根本的なところで、シングはかなりひどかったのかも知れない。
後になって気付いたが、僕がマイクに口を近づけ過ぎていた、とか、主催者にとって迷惑な客だった一面もあるかもしれない。
僕はマイクに口をぶつけさえした。やべ。
恐ろしく上手い人にも出会うことが出来た。
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